テイルズウィーバーチャプターネタバレ

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ジョシュア・フォン・アルニム

Deus ex Machina -機械仕掛けの神-

港の町ナルビク

  −− 南北に貫く大通りのマグノリアワイン側を南に向かってを歩いている。 −−

ジョシュアー思案

『…………。』

  −− 後方から赤みがかった金髪の少年がつけてる来る。振り返るジョシュア。 −−

ジョシュアー微笑

『何かお話でも?』

少年:!

クリスとジョシュア

クリス

『ど……どうして気づいたんだ?
ちぇっ。しょうがない。単刀直入に言う!!
おまえ、さっき俺があのバカおじさん達と話してること聞いたろ?
正直に言え!言い逃れしても無駄だぞ!!』

ジョシュアー普通

『さっきの話……。ゼリーキング討伐に関する話のことですか?』

クリス

『な、なんで敬語なんだよ?ムカツクな!
へへ〜っ!中途半端に割り込んできて爆弾当たるとこだったくせに!!』
  −− 両手を振り上げ怒鳴る。 −−
『とにかく!!さっき聞いたことは全部聞かなかったことにしろ、分かったか?』

ジョシュアー微笑

『……よく分からないんですが。
正確にどんな話を聞かなかった振りをすればいいのか教えてくれませんか?』

クリス

あせあせ
『お前……バカか?本当にバカおじさん達と同じくらいバカなのか?
うう〜イライラする!!
さっき聞いただろ!!あのバカおじさん達がゼリーキングを討伐する自信がないから、他の人達が討伐するのを待って、その人達を爆弾でやっつけて証を奪うつもりだってこと!!』

ジョシュアー思案

(……そんな話だったのか。
そんな純真ながらも卑怯な作戦を真剣に立てているなんて……全く理解できない。)
……

ジョシュアー微笑

『あなたも他人を邪魔するつもりですか?
それで計画が漏れてはならないから秘密を守れと言うのですか?』

クリス

『そ……そうじゃない!俺はそんな汚いことはしない!!
このクリス様を何だと思ってる?!』

ジョシュアー思案

(クリスという名前なのか。
とにかくちょっと素直じゃないようだが子供らしく純粋でいい子みたいだ。)

クリス

『とにかく!!
……聞いたことは言い触らしたりしないほうがいいぞ。分かったか?うん?分かったのか!』

ジョシュアー微笑

『はい。そうすることにします。
どうせそんなことを敢えて知らせなければならない必要性も感じませんし、知らせるには妥当性のある情報からして欠けてますから。』

クリス

怒り黄
『何を言ってるんだ?何か難しいことを言えばひるむと思ったか?ふん。
ムカツクヤツだな。チェッチェッ。』

ジョシュアー微笑

『約束しますよ。
これで安心ですか?』

クリス

『約束……?
ふむ……。』
電球
『よし!!いいだろう!誓いの意味で俺が言うとおりにできるか?
やらないなんて言うなよ!!このクリス様、今は笑っているが実は恐ろしい人間なんだ!!』

ジョシュアー苦笑

『それで安心できるならやりますよ。』

クリス

『よし!!あんたがすべきことは二つだ。
まずサリチェおばさんのところに行って俺が預けた物を受け取ってくるんだ、サリチェおばさんはライディアで雑貨店をしている。それは知ってるよな?
そして戻って来る時はそれと一緒にプラバの花びら20個も集めて持って来い!!分かったか?
ライディア周辺のフィールドを良く探せばプラバはそこらじゅうに散らばってるから難しくないはずだ。ふっ。』

ジョシュアー微笑

『整理すると……サリチェさんのところに行って預けた物を受け取り、プラバの花びら20個も手に入れて来ればいいんですね?どこに持って来ればいいですか?』

クリス

『それは……うーん……。』
怒り黄
『うーん……フリーマーケットにしよう。あっちの方へまっすぐ行けばナルビクフリーマーケットがあるんだ。
つまらない考えはするなよ〜!!
このクリス様はいつでもどこでも全部分かるんだからな!いいか?!』

ジョシュアー普通

『……では、行って来ます。
また後ほど。』

ジョシュアー思案

(とりあえずサリチェさんのところに行ってみることにするか。)

−−暗転−−

こけおどしをするクリス
ふむ……オレが信用できないからあんなにも目立つ尾行をしたってことか、このクリスって子。
よく理解できないが、とにかくライディアのサリチェさんのところに行って預けた物をもらって来ることにしよう。

雑貨店 赤い実

赤い実にて

サリチェ

『いらっしゃいませ、旅行者さん。
赤い実では良質の物品をそろえておりますわ。
ゆっくり見て行ってください。』

ジョシュアー微笑

『こんにちは。はじめまして。
実は頼みを受けてきました。』

サリチェ

『頼み?』

ジョシュアー微笑

『はい。ナルビクのクリスという子がこちらに預けた物があるそうですね。
オレが代わりに受け取りに来ました。』

サリチェ

?
『うん?クリスが預けた物……?
えっと……。』

ジョシュアー哀愁

『ないと困るのですが……。』

サリチェ

『いや……あの……ないわけじゃないんだけど……。
あらまあ、どうしましょう?』
怒り赤
『クリスのやつ、またイタズラをするなんて〜!!
ふう、あのチビっ子はあなたをからかったんです。』

ジョシュアー驚き

『どういうことでしょうか……。預けた物はないってことですか?』

サリチェ

『そうではありません。あたしに最初に預けたのは確かですが、今はジャバライさんのところにあります。
そちらへ受け取りに行きなさいと確かに伝えたのに……ふう。
クリスのヤツ……ジャバライさんのところに行くのが怖いから人を送って、それもまっすぐあっちに送ればいいものをあえてあたしのことろに来させるなんて……!!
子供のくせに意地悪なんだから。』

ジョシュアー微笑

『そうですか。
でも物があるんでしたらよかったです。とにかくそのジャバライという方を訪ねれば問題がないのですから。』

サリチェ

矢ハート
『あら……心が広いんですね。
まだ幼く見えるのに近頃の若者らしくないですね。
ふぅ〜、うちの娘も見習ってくれればいいのに。あの子があなたの半分でも落ち着いて気品があったら……。
とにかくカウルジャバライさんのところに行ってみてください。
少し変わった方ではありますが……多分あなたなら大丈夫だと思います。』

ジョシュアー微笑

『ありがとうございます。
さようなら。』

サリチェ:バイバイ

ジョシュアー思案

(じゃあカウルにいってジャバライさんに会ってみよう。)

サリチェとの対話
サリチェさんによると、クリスが預けたという物はもうここにはなくて、カウルのジャバライさんのところにあるそうだ。
物がなくなったわけじゃないからよかった。ジャバライさんのことろに行ってみることにしよう。

カウル魔法商店

カウル魔法商店にて

ジャバライ

『何が欲しいんだい?ここは値段が張るからな、お金がないならさっさと出て行った方がいいぞ。
でも品質だけは保証できる。最高級品ぞろいだからね。』

ジョシュアー普通

『こんにちは。はじめまして。
実は頼みを受けてきました。』

ジャバライ

『頼み?私は頼みなんか聞かないから他のところに行ってくれ。』

ジョシュアー普通

『そうではなく……ナルビクのクリスという子がこちらに預けた物があるそうです。
私が代わりに受け取りに来ました。
ライディアのサリチェさんのところに行ったのですがこちらにうかがうよう言われたので。』

ジャバライ

『ふ〜ん?クリスのヤツ、直接来いと言ったのに人を送るとは。
ふん!』
怒りぐるぐる
『あんたもあんただ。どうして主体性なく他人に言われたとおりに行ったり来たりしてるんだ?
あんたにはプライドってものがないのか?』

ジョシュアー微笑

……
『自分の意思でクリスの頼みを受けたのです。自ら誓ったことを忠実に履行するために、遠い道さえいとわず進むことこそ、プライドを守るための行為だと思いますが……。』

ジャバライ

『……何?』
あせあせ
『……ふむふむ。そ、それはそうだな……。ごほん、実に口のうまい冒険者だ。』
……
『ふん!!
まあいい。今回はこのジャバライ様が多めに見てやることにしよう。
とにかく受け取れ。これを受け取りに来たんだろう?』
  −− 磨いたクリスの短剣を手渡す。 −−

ジョシュアー普通

『あ、装飾まで施していただいたのですか?とてもすばらしい腕前ですね。
……刃もピカピカですし。』

ジャバライ

『ふん、当然だろ?私を誰だと思ってる!
さっきも言ったが、うちはちょっと値は張るが品質だけは保証できるんだ。
……あんた、見る目はあるな。ふん。』

ジョシュアー普通

『誉め言葉ですか?ありがとうございます。
それではオレはこれで。』

ジャバライ

『じゃあな。
いい物が買いたくなったらまた来いよ。ふん。』
バイバイ

ジョシュアー普通

(物は受け取ったし……ブラバの花びら20個を用意してナルビクフリーマーケットに戻ろう。)

ジャバライとの対話
預けた物って短剣だったんだな。よし、ブラバの花びら20個を用意してナルビクフリーマーケットに行こう。

−−暗転−−

ナルビク フリーマーケット

  −− 町側へと繋がる細道を歩いて来るジョシュア。入り口でクリスが待っている。 −−

ナルビクフリマにてクリスと

クリス

親指サム
『お〜約束を守るヤツだったんだな?
あんた、けっこう役に立つな?』

ジョシュアー微笑

『サリチェさんではなくジャバライさんのところに品物が渡っていました。
なのでそちらから受け取って来ましたが、問題ありませんか?』

クリス

あせあせ
『も……問題ない。ごほん。』
  −− みがいた短剣を受け取る。 −−
嬉々
『いやあ〜見違えるくらいきれいになったじゃないか。へへ。やっぱり任せてよかったぜ。
これなら……。』

ジョシュアー普通

『……。』

クリス

『……!
な、何見てるんだ?も、も、もう行け!ふん。』

ジョシュアー驚き

『待ってください。頼んだのはその短剣とブラバの花びら50個ではありませんでしたか?』

クリス

『そ……そんなの当然おまえをからかうつもりで言ったんだよ!!
ふん!あっかんべ〜!!』

ジョシュアー思案

(……本当にいい加減に言ったようだな。頼んだのはブラバの花びら50個ではなく20個だったから。)

ジョシュアー微笑

『どうしてオレを怒らせるためにそんなに面倒なことをするのか分からないのですが。
もしオレが怒って短剣を持って来なかったらどうするつもりだったんですか?』

クリス

!!
『し、知るか!そんなこと!
ふん!バーカ!あっかんべ〜!!』

  −− 左下、南方向へと走り去るクリス。その姿を目で追うジョシュア。 −−
ジョシュア:大きい汗

ジョシュアー思案

『怒ってほしいのか……?
どうもよく分からないな。』

  −− 走り去った方から歩いて戻って来るクリス。随分と離れた場所で立ち止まる。 −−

クリス

矢ハート
『よし!!
とにかく約束どおり俺もおまえを信じてやることにする!!ふん!』
  −− 再び走り去る。 −−

ジョシュアー思案

『……本当に分からないな。
しかし悪い子ではなさそうだ。』
?
  −− 辺りを見回しフリーマケット中央へと歩いて行く。 −−

−−暗転−−

フリマ中央でキョロキョロ

  −− フリーマーケット中央の石像付近で辺りを見回し、さらに西側へと歩いて行く。 −−

−−暗転−−

  −− フリーマーケット西側、太陽モチーフの芝生の上でフィスカーとパークが騒いでいる。 −−

フィスカー

『ウアアッ!あっち行け!
シッ!シッ!』

パーク

『もういないみたいだ!フィスカー大将!!』

フィスカー&パーク:お化け

ジョシュアー思案

『……さっきクリスと一緒に広場に立っていた人達じゃないか?
ゼリーキングの証を横取りしに行くと大口をたたいていたが……どうしてこんな所にいるんだ?』
  −− 2人そばへと歩いて行く。 −−

小鳥と俳優と2人組

ジョシュアー普通

『こんにちは。』

フィスカー&パーク:!!
  −− 驚く2人。 −−

フィスカー

『ウアアッ!!』

パーク

『キャアアッ!!』

フィスカー

『び、びっくりしたじゃないか!!こいつ!』

パーク

『びっくりしたじゃないか!!
殴ってやる!
……そういえば大将!!
こいつさっきあの白いガキとケンカしてた時、ボク達に爆弾を跳ね返したヤツだ!!』

フィスカー

『何?……そ、そんなこと俺ははじめから分かっていた!
おまえ今付いたのか?』

パーク

親指サム
『やっぱりフィスカー大将はすごい。はじめから分かってたなんて〜!』

フィスカー

『ところで俺達の前にまた現れるなんて……痛い目にあいたいのか?あん?』

パーク

『痛い目にあう?
フフフ。うちの大将は恐いんだぞ〜!』

ジョシュアー微笑

……
『鳥の巣に何かあったのですか?』

パーク

『ん〜とね、ボク達がやっと鳥の巣を直したのにヘビが……。』

フィスカー

怒り黄
『パーク!!そんなやつに何をいちいち説明してるんだ?!』

パーク

!!
『はっ!こんなはずじゃ……こいつ本当に恐ろしいヤツだったのか!
大将、いつの間にか全部答えちゃう魔法がかかったみたいだ!!』

ジョシュアー苦笑

大きい汗
『……そういうことですか。
……それではまた尋ねてみましょうか?』
  −− パークの側へと近寄る。 −−

パーク

  −− 両腕を振り上げ仰け反り怯える。 −−
『ヒイッ!来るな!!来るな!!』

ジョシュアー微笑

『フフ。鳥の巣に何かあったのですか?』

パーク

『ヒイッ!!
大将〜これはボクのせいじゃない〜大将〜!!』

フィスカー

  −− 握り拳を作るフィスカー。ジョシュアが振り向く。 −−
『こ、こいつ!パークをいじめるな!!』

フィスカー&パーク:があん

ジョシュアー微笑

『鳥の巣に何かあったのですか?
今こうして言い争ってる間も……ほら、小鳥達が鳴いてるじゃないですか?』

パーク

『実はボク達がやっと巣を直したのにさ〜急にヘビが現れたんでそれを追っ払おうとしてるうちにちょっと壊しちゃったんだ!!』

フィスカー

『巣の下に敷いてた柔らかい羽毛やワラはどこで手にいれればいいんだよお〜!!』

ジョシュアー思案

『……。』

ジョシュアー微笑

『ああ、それならこのブラバの花びらで解決できないでしょうか?』
  −− ブラバの花びら20個を手渡す。 −−

フィスカー&パーク:嬉々

パーク

『おまえいいヤツだな?
わあ〜!!』

フィスカー

怒り黄
『た、たったこれしきで俺達を喜ばせようとしてるようだが……あきれたな!
俺達はそんなに甘くない!!』

ジョシュアー普通

……
『ふむ……小鳥達がお腹をすかせてるようですね。
ラルヴァのさなぎくらいなら小鳥達のエサになりますよね?』

フィスカー

『……おまえ、本当にいい人だな。
しくしく。』

パーク

『いい人だ。しくしく。』

ジョシュアー微笑

『それでは、ラルヴァのさなぎ5個くらい集めて来ますね。
それまで巣を守っていてくださいませんか?』

フィスカー:親指サム
パーク:バイバイ

ジョシュアー思案

  −− その場を立ち去り、フリーマーケット中央へと歩いて行く。 −−
(……また関わってしまったな。本当にまいった。
実は他人がどうなっても構わないと思いながらも、こうして親切な人を演じてしまうなんて。
それに約束は必ず守らなければならないという変な信念まで……。ラルヴァのさなぎ5個か。
少し時間がかかりそうだ。)

心配する人々
クリスは本当にオレをからかうつもりだったようだ。でももしオレが怒って消えてしまったら困るのはクリス自身だろうに……。
さっきクリスと言い争っていた人達が小鳥を心配していて、いつの間にかまたおせっかいをしてしまった。小鳥達にエサをあげるためにラルヴァのさなぎ5個を手に入れてここに戻ってくることにした。

■思いの他長いジョシュアさんです。いつ終わるのか……。
そして、他人がどうなってもいいって思ってる人の行動じゃ無いと思います……。演技……じゃなくて素だろうなぁ。
ツンデレの友達の影響かもしれませんね。■

→続きの話、再び自由市場

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