Home > イスピン(Ep1P 襲撃)
『ふむ……。』
橋を落とした。これでもう準備はできたってわけか。』
−−腕を横に振り暗殺者達に命令を下す。−−
『さあ、シャルロット姫に謁見せよ。
できる限り手荒な真似はしないように。なんといっても、このオルランヌ唯一の大公爵位継承者様だからな。
生き残れた場合の話だが。ふふふ……。』
『はっ。では。』
−−命令を受け、次々と転移魔法で転移していく。−−
『ふむ……。よし、そろそろ行くか。』
■この後、プロローグを見るか見ないかの選択肢部分なのですが……。
怖いおじさん(グレッグ)が電球エモの後に『来るか?』とか聞いてきます。
正直、悪事に加担させられそうな気がするので、お断りしたくなります(汗■
Episode1 Apparition発顕
Prologue 襲撃
−−辺りをきょろきょろと見回す−−
『はあ。誰でも使える修練場ってわけではないんだが……今日は人がいないな。ギャラリーひとりいやしない。
俺たちだけか?寂しすぎるぞ、おい。
これじゃやる気が出ないというか……。』
『親善大会が近いから、みんな無理はしないつもりなんだろう。
俺たちは見せつけるために修練するわけじゃないから関係ないですよね、姫様?』
−−顔を背けると少し考える−−
『いや、お前の場合は少々違うか……。』
『……おい、フレネル。なんだそれは。
俺が女の子たちにカッコよく見せるために修行を積んでいるというのか?ん?』
『本当のことでしょう。』
『シャルロット姫様がそうだってよ』
『ええ!?なんですか姫様まで? 本当にそう思っていらっしゃるんですか? がっかりですね〜。
シャルロット姫様の修練のためにマティス家のダンスパーティーの誘いを断って……。』
『ボクのためにふたりが協力してくれているのは知ってる……。
でも、事実は事実でしょう? 違う? ガルニエ。宮廷でももっぱらの噂。』
『そ、そんなぁ……。
姫様〜私をそんな人間だと思っていたんですか〜。』
『あきらめろ、ガルニエ。
シャルロット姫様がそうおっしゃるならそうなんだよ。』
−−ため息をつくように二人から顔を背け、再び向き直る−−
『本当にもう。こんなくだらない冗談はおしまい。
それとふたりとも、その姫様はやめてもらえう。
他の人がいる時ならいざしらず、ボクたちだけのときは姫様と呼ばないでって言ったはずだよ。』
『しかし姫様、俺たちにとって姫様はもう口グセですからね。
呼び方ってものはそう簡単に変えられないものですよ。
シャルロット・ビエトリス・ド・オルランヌ姫様。
』
『…………ガルニエ、殴られたいの?』
−−目をそらす−−
『いいえ。ご遠慮しておきます』
−−石像の方を向く−−
『とにかく ……おふざけはもうやめて。
早く修練を始めましょう。』
−−2人の方に向き直る−−
『はい。では簡単なことから復習してみましょう。まずは一番簡単な基本攻撃からにしましょうか。
攻撃対象を良く見据え、距離を測り間合いを取り、袈裟懸けに振り下ろします。このとき目をそらしたり瞑ったりしないでください。
もちろん相手の装甲と姫様の技量によってダメージは変わります。』
『もし相手から反撃されたなら……。
危ないと思う前にお手持ちの回復剤を使ってください。
戦場での油断は死につながりますから。』
−−不満そうに2人に背を向ける−−
『ひどいな。
それは基本中の基本でしょう?
ボクを甘く見すぎてるんじゃない?』
『いや、別にそういう訳ではありま……』
−−ガルニエの言葉を遮るように−−
『姫様の言うとおりかもしれませんな。』
−−憤慨そうにフレネルの方を向く−−
『な? おい、フレネル……。』
−−試すかのように2人から顔をそらす−−
『俺たちと修練を積んだからには実力をつけているはずです。
ですが、実際にはどれ程のものなのかは、わかりませんね。
そうだ……ひとつ、なにかテストでもやってみましょうか?』
−−2人の方に向き直る−−
『テスト?』
−−2人もシャルロットの方を向く−−
『あの石像を壊せるかどうか。
この前教えた「連」を見せてください。』
−−石像と間合いを取るように移動し向き直る−−
『ふっ、フレネル。ボクをなんだと思っているの? いいよ、見せてあげる! ボクの実力!』
−−見ているだろう2人の方に振り返る−−
『どう? これで満足?』
『はい、確かに。
これなら剣術大会は問題ないですよ。』
『では、これからh本格的な修練をしましょう。』
−−2人の元まで歩いて戻ってくる−−
『それではガルニエ、今日の修練内容について教えてくれる?』
『はい。今日は実践で自分より強い相手と出会ったときの対応です
自分よりは強い相手とは戦わないのが最善ですが、それができない場合は……。』
『?!』
『……姫様?』
『これはいったい……。
どうしたのかしら? お母様のペンダントが……!』
『姫様、どうしました?
そのペンダントは……?』
『……胸騒ぎがする。』
『はい? いったいなにを……。』
−−怪しい気配を感じたのか、3人は辺りを探るように見回し、怪しい気配のする修練場の左上へと足を向ける。すると、計ったかのように4人の暗殺者が姿を現した−−
『何者だ!? ここはオルランヌ公国の貴族だけに使用が許されている修練場だ!
名を名乗れ!』
A 『ふふ。名乗るほどの者ではありません。』
B 『なに、貴女様に恨みがあるわけではありませんが……これも任務のうちですので。』
『……ふん。そうか。
修練場に俺たち以外、誰もいなかったのはこういうことだったのか。』
『怪しいと思っていたが……。
しかたがない。かかって来い!』
C 『無駄な抵抗はやめてください。どうせ死ぬのです。』
D 『おとなしくしていれば……苦痛も少なくて済みます。』
『ふん。ボクたちを甘く見ると後悔するぞ。』
□
−−暗転−−
−−襲撃者を倒すも増援がやってくる−−
『マズイな……。』
『……ちょっと厳しいようだ。』
『ちぃ、どうも駄目みたいだな。
やっぱりダンスパーティーのほうに行くべきだったな。今日はとことんついてない。
フレネル、シャルロット姫様を頼む。』
−−シャルロット、フレネルの2人が衝撃を受ける−−
『ガルニエ。お前、まさか……?』
『姫様を守るのは騎士の義務。
義務とは守る為に存在する。』
−−逃げるための退路を確認するかのようにシャルロットの方を向く−−
『分った。』
−−2人が視界に映る方向を向く−−
『だめ! ガルニエひとりじゃ、絶対無理だ!
逃げるのならいっしょに……!』
『いいえ。
いっしょに逃げたら全滅するだけです。』
−−ガルニエの元に駆け寄る−−
『でも!!』
−−シャルロットを説得するように方向を変える−−
『シャルロット姫様、勝算のない戦いを挑むのは愚か者のすることです。
やつらの狙いは私たちではありません。
もうお気付きのはず、やつらの狙いを!』
−−分っているが納得できない表情でフレネルの方を向く−−
『フレネル……!』
『フレネルの言うとおりです。
シャルロット姫様、貴女はオルランヌ公国唯一の大公爵位継承者様です。
貴女にこの国の未来がかかっていることをどうかお忘れなく。
美しいプリンセス。』
−−確認した退路を少しだけ進み、シャルロットを促す−−
『時間がありません。
シャルロット姫様、はやく!』
『……分った。ガルニエ。
今日のことは忘れない。』
−−ほんの少し言葉をかみ締めるように間を空けて叫び、
ガルニエに続く−−
『必ず…………必ず仇は討つから!』
−−遠巻きに敵と対峙するガルニエを見る−−
(すまない……ガルニエ……)
−−逃げる2人を横目で確認しつぶやく−−
『はい、お願いします。私の…………プリンセス。』
−−剣の切っ先を暗殺者達に向ける−−
『さあ、お前たち、覚悟しろよ。
我が命ある限り、ネズミ一匹通さぬぞ!』
E『障害は排除するのみ。』
『さあ、行くぞ!!!!』
−−暗転−−
−−息を荒げながら必死に走る−−
『はあ、はあ……。』
−−崖まできた2人は衝撃を受けて立ち止まった−−
『な、なに……!? 橋を落とされた!?
くそっ、ここまで計算済みか!』
−−別の退路を探そうと元来た道を戻ろうとする−−
F 『そこまでだ。もう諦めろ。』
−−突然聞こえた声にまたもや2人は立ち止まった−−
『……完全にやられたか……。』
『この逆賊どもが……!』
F 『あんまり恨まないでくれよ。これも仕事でな……。』
−−4人の暗殺者の内の1人がシャルロットを狙い
暗器を投げつける−−
−−フレネルがシャルロットを庇い倒れる−−
『うっ!!!!』
−−シャルロットが、彼女を庇い倒れるフレネルを見て酷く衝撃を受ける−−
『く……うぐぅ……。』
−−フレネルにかけ寄る−−
『フレネル!!』
F 『ほう……自ら盾になるとは。ただジッとしていれば命は助かったはずですが。
涙ぐましい忠誠心ですね。』
『も、申し訳ありません……プリンセス。私がもう少し早く状況を把握していれば……くっ……。』
『何も言わないで。傷が……!』
『どうやらここまでのようですね。』
−−シャルロットがグレッグの登場に気が付く−−
『ぐ……グレッグ! ……く……。』
『グレッグ……そうか……!
ならばこれは……!!』
『ははは。
もちろん。お察しの通りでございます。』
『汚い反逆者どもめ……。
ベルナールお兄さまにとどまらず、ボクの命まで狙うとは。
そんな方法で大公の位を手に入れられると思うのか!?』
『さあ……?それはもうすぐわかるでしょう。姫様がこのままおとなしく消え去ってくださればね。
くく、それとも家に背き我々と手を組みますか?』
−−威嚇するように剣を振り下ろす−−
『ボクはオルランヌ唯一の正当なる継承後継者、 シャルロット・ビエトリス・ド・オルランヌ!
ボクを侮辱するつもりか!』
『ふう、ではしかたありませんね。
事がそう簡単に運ぶとは思っていませんでしたが…………そろそろ死んでください。』
『ふん、反逆者ごときにやられはせぬ! 反逆者の手にかかるくらいなら、自ら命を絶つ!!』
−−そう言い放つと崖下目がけ飛び降りた−−
『しまった……!!』
−−慌てて暗殺者達に捜索の命を下す−−
『これは面倒なことになりましたね。
捜索隊を編成しろ。崖の下をくまなく探せ。死体が見つかるまでは安心できん!』
−−命を受け包囲網を組んでいた暗殺者達が次々と転移していく。−−
−−暗転−−
『あう……。』
−−目を覚まし半身を起こす−−
『くぅ……ここは……?
……そうだ。ボク、崖から飛び降りたんだ……。
そうしたらお母さまにもらったシュペリアキューブがすごい光を発して……。
……その後はぜんぜん覚えてない……。』
『もしかしてこのペンダントがボクをここまで運んでくれたのかな?』
−−周りの風景に疑問を持ちながら立ち上がる−−
『でも……ここ、どこ? ……草も木もオルランヌとはぜんぜん違う……』
−−少し歩くと立ち止まる−−
『いたた……全身が痛むよ。』
−−辺りをきょろきょろと見回す−−
『とにかく、 やつらからは逃げ切れたようね。
まずここがどこなのか調べなくちゃ。
そしてできる限り早く宮廷に戻って……事件の真相を暴かないと。
……事が大きくなる前にね。』
−−道を探すように辺りを見る−−
『まずは町を探さないと……。』
−−北へ道に沿って歩き出す−−
−−進もうとしたが、立て札があることに気が付き少し戻る−−
『運が良かったよ。こんな所に道しるべなんて。』
** 北 : クラド **
『ふーん……クラド、か……。聞いたことがあるよ。
えっと……アノマラドの南にある炭鉱の町だよね、たしか……。』
『えええっ……!?ここ、アノマラドなの?ありえない。
たしかに見慣れない風景だけど、いきなりアノマラドだなんて……どうして……!!』
『なにが起こったのかわからないけど、ここでボーっとしている訳にはいかない。
町に行って計画を立てよう。』
−−そう言ってシャルロットは1人クラドの町を目指す……。−−
■長かったですが、ここまでがイスピンのプロローグになります。
最後の方イスピン表情7変化(6種類ですが)お姫様にギャグ顔はどうかなぁ……と思うのは自分だけ……?(苦笑)
→次の話、C1 ドタバタペア へ続く
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