Home >イサック(Ep2p0 BonBoyage) 1p・2p・3p・4p ・5p
−− ナステの元までやってくるイサック。 −−
『すみません。
あの、背がこのくらいで、くまのぬいぐるみを抱いている女の子見てませんか?』
『うん?君はこの前の……?』
『はい?』
『この前、ライディアまでおつかいに行ってきた人じゃろ?』
『アハハ、そうです。覚えてくださったんですね。』
『あ〜覚えてるよ。妹か娘かと一緒にいたんじゃな。』
『はい、そうです!その女の子見てませんか?』
『見えないのう……どうした?いなくなったのか?』
『あ……それが……、俺がいない間に遊びに行ったみたいですけど……。』
『ほお〜妹が心配なんじゃな。
心配いらないよ。走り回る年頃じゃからのう。友達と遊んでるに違いない。』
(それならいいけど……。)
『では、俺はもう行きます。』
『うむ、気を付けてな〜、心配しすぎるなよ〜、お腹が空いたら帰ってくるからのう〜。』
ナステ&イサック:
−− その場を去るイサック。 −−
□
−−暗転−−
−− ワープポイントのある広場まで歩いて来る。 −−
(どこに行ったんだ?はぁ……。町にいるならいいけど、ここから離れたとしたら……。)
『アナベル!!お〜い!アナベル!!!』
−− ワープポイント側からロングソードが歩いて来る。 −−
『いやいや、こんな大都会でそんな方法で人を探すなんて……。
よそ者だってアピールしてるようなものですよ。』
−− 声のした方向に向く。 −−
『あっ!君は!』
『フフッ、どうやら猫がいなくなったみたいですね!』
『まあ、……もうご飯なのに、どこに行ったのか帰って来なくて。』
『泥棒猫は人になつかないんです。
フフフ。ゴミ箱をあさってご飯は済ませてるはずだから、あんまり心配なさらないでくださいな。
私はそっちが無くしたモノの方が心配ですけど……。』
『はい?!どうしてそれを……。』
『探している泥棒猫がクライデン渓谷へ向かうのを見ました。
ちらっと見たらあれも持っているみたいでしたけど……。』
『あ、本当ですか?』
『以前、遠いところで会った縁もあるし、ヒントだけはあげましたよ。
まぁ、私が見間違えたかもしれないし、直接確認された方が……。』
『はい、ありがとうございます!また世話になりましたね。
この前もそうだったし、タイミングが抜群ですね、ハハハッ!』
『いいえ、私がおせっかいなだけですから、ハハハ!
それよりも、こんな話はもっと余裕のある時にするとして、今はクライデン渓谷に行って見た方が良くないでしょうか?』
『あ、そうだった。話している場合じゃなかった。ありがとう!』
イサック&ロングソード:
−− 町の出入り口へと走り去るイサック。ロングソードに視点が近寄る。 −−
『泥棒猫と旅人ね……。面白いコンビだ。』
□
−−暗転−−
−− 渓谷にたどり着き、ワープポイントのある付近へと歩いて行くイサック。 −−
イサック:
−− 渓谷の奥に座り込んだアナベルとほおひげ団が見える。 −−
−− 走り寄るイサック。 −−
『アナベル!!』
『イサックお兄ちゃん!!』
『な、何だ?!なんでまたあいつが?』
『なんでまたあいつが?』
−− フィスカー達の方へ振り返る。 −−
『なんだ、またお前らか?』
フィスカー&パーク:
『エイッ、どういうことだ?もう知らん!パーク、逃げろ!』
『大将、逃げろ!!』
−− イサック達を背にし逃げ去るほおひげ団。 −−
−− アナベルの方へ振り返る。 −−
『怪我はないか?どういうことだ?』
『あ、アナベル、お日様を見ようと外に出たの、ぐすん。
うぅ……。怖いよ、震えるよ。アナベル怖い。』
『ゆっくりでいいよ、アナベル。ゆっくり話してみな。』
『さ、さっき……、ぐすん、それで、出たら、あいつらが……。あのバカブタとガリガリが……、ぐすん。
いきなりアナベルを持ち上げて……持ち上げて……。ああんああん〜!!』
『何?!
あいつら!』
−− ほおひげ団の後を追おうとする。 −−
−− 立ち上がり呼び止める。 −−
『お兄ちゃん、行かないで!アナベル……ぐすん……。まだ怖いの、行かないで!うん?あ、アナベルもう歩けない。』
−− アナベルの元まで戻って来る。 −−
『……。どれどれ、怪我はないか?ちょっと座るか?』
−− その場に座り込む2人。 −−
『でも、でも……。あいつらがお兄ちゃんのカバン……。ぐすん。』
『アナベルはお兄ちゃんのカバンが心配で持って出かけたの、でも……。ああん〜!
ごめんなさい、アナベルのせいで、ごめんなさい、ああんああん〜!』
『大丈夫だよ。カバンは町に戻って探そう。アナベルが怪我してないならそれでいいんだ。』
アナベル:
『……少し落ち着いたか?歩けるか?おんぶする?』
『歩ける。歩く。ぐすん。』
『そうか……よかった。』
(あ……カバン丸ごと盗られたようだな……。どうしたらいいんだろう。
警備隊に連絡すべきか?……。いや、この前のことで良くない方向に転ぶ可能性も……。
とりあえず、町に戻って探すしかないな。)
『イサック、ぐすん、何考えてるの?』
『町に行く方法を考えてたよ。何で?』
『ぼっとしてるとバカっぽいね、ぐすん。』
『町に戻って探してみよう。
あいつら、顔が面白いから知らない人はいないだろう。』
−− ワープポイントの方向へと歩いて行くイサック。 −−
アナベル:
『どうした?まだ足が震えるのか?』
『ううん、アナベル平気。』
−− 立ち上がりイサックの側へと歩いてくる。 −−
『町に着いたらなんか冷たいのでも飲もう。俺のおごりでな。
まずは酔っ払いブルーホエールに寄ろう。大丈夫か?』
『うん。でもイサック、お金持ちなのね、おごるだなんて……。』
『まぁ、かもな……。』
−− ワープポイントを使い移動する2人。 −−
□
−−暗転−−
−− ブルーホエールに入ってくるイサックとアナベル。入り口で立ち止まる。 −−
−− イサックの方を向く。 −−
『イサック、ここにも飲み物あるの?』
−− アナベルの方を向く。 −−
『いや、ここにアナベルが飲めるものはないな。ちょっと聞きたいことがあってな。』
『アナベルここ嫌い。臭いし、うるさいし……。何でみんな騒いでるの?』
『あの、すみません。』
『おい、ガキは連れて来ちゃダメだ。早く出て行った方がいいぞ。』
『少しでいいんです。俺の妹です、一人にさせるわけには……。
すぐにいなくなっちゃうもので。ハハハ。』
『取り締まりでも来たら君が連れて来たガキのせいで面倒なことになるからな。冷たいとは思うなよ。』
−− イサックがアナベルを見る。 −−
『アナベル大人しくしてるからお兄ちゃん聞きたいこと聞いてきて。
それに、アナベルはガキじゃない!』
『アナベルもおじさん臭くて汚い長くいたくないもん。ね?くまさん。』
『ハハ、口だけは達者だな。でも大人にそんなこと言ったらダメだぞ。』
『クリスの方がまだましかもな、アッハハ!
よし、お嬢ちゃん、お前が大人になってまたここに来たらこのおじさんがお酒をおごってやろう。』
『アナベルはこんなところ来たくない。』
イサック:
−− 慌ててビルドラクの方を向くイサック。ビルドラクに背を向けクマを床に叩きつけるアナベル。 −−
『何だかすみません。』
『いやいや〜そういう年頃なんだよ。
それはともかく、何が知りたくてちびっ子まで連れてここに来たんだ?』
『人を探しているんです。
一人は体格が良くて、一人はガリガリで雲みたいな髪型をしていて……。』
『あ〜フィスカーとパークのことか?』
『フィスカーとパーク?』
『うん、自分達ではほおひげ団と呼び合っているらしいが、まぁこそ泥集団だよ。』
『こそ泥?あいつらが持って行ったモノを取り返す方法はないんでしょうか?』
『何か盗まれたのか?あんな弱っちいやつらに盗られたのか??』
『あ……。それが……。』
『ふむ……。ああいう連中は盗んだものを長くは持っていないんだよ。危険なのを知ってるからな。
普通は安値で闇市に売るか、他の町の雑貨屋に売ってしまうらしい。』
イサック:
『探すのは難しいぞ。』
『そうですか。ふむ……他の方法を探すしかありませんね。ありがとうございました。』
『いや、役に立たなくてすまんな。』
『今度余裕ができたら一杯しましょう、ハハハ!』
『じゃあな、お嬢ちゃん〜!』
−− 背を向けたままのアナベルの方を向く。 −−
『挨拶して、アナベル。』
『アナベルみたいなお嬢様はああいう人には挨拶しないの。』
『はいはい、お嬢様。行きましょうか。』
『アナベルは怒ってるの。ふざけないで、イサック。』
『はい〜かしこまりました。』
(困ったな。どうしよう……。メルがくれた守護符……。必ず見つけねば。マグノリアワインにも行ってみよう。他に方法があるかもしれない。)
−− 店を後にするイサックとアナベル。 −−
□
−−暗転−−
−− マグノリアワインに入って来るイサックとアナベル。カウンターへと向かう。 −−
『すみません!お聞きしたいことがあるんですが。』
『いらっしゃい。聞きたいことって?』
『お姉ちゃん、お店、いいにおいがするね。甘くて美味しそうなにおい。
ぐう〜。』
−− ケイトに背を向ける。イサックがアナベルの方を向く。 −−
『あ……静かにしてよね、お腹!鳴らないで!』
『あら〜可愛いわ〜妹ですか?それとも娘?』
−− ケイトの方を向く。 −−
『妹です、ハハ。』
『妹さん、お腹空いているみたいだわ。
あんなに小さなお腹なのにぐうぐう音がするなんて。
デビ姉さん!この子、お腹すいたみたいなの。何かあげるものはない?』
−− 入り口付近にある席に座る緑の髪の女性に視点が移る。 −−
『ホホ、お腹空いたのぉ?こっちにおいで、アイスクリーム食べる?』
−− イサックがデビのいる方を向く。 −−
『お……お兄ちゃんが知らない人について行くなって言ってたの。美味しいものくれるって言ってもついて行ったらダメって。』
(俺がいつ……?)
『アナベル、言うことちゃんと聞くからね。アナベルのせいでお兄ちゃん怒ってるし……。』
(ああ……俺、本当にこいつと一緒にいても大丈夫か?)
『あら、可愛いわね〜こっちおいで、大丈夫よぉ〜おいで。』
−− デビの側へと歩いて行くアナベル。が、数歩離れた場所で立ち止まる。 −−
『あら〜、子猫みたいにふるえちゃって。
大丈夫よぉ、お姉ちゃんと美味しいもの食べよう。お兄ちゃんはケイト姉さんとお話したいみたいだから〜。』
『うん。くまさんも一緒に食べていい?』
デビ:
−− デビの側に寄るアナベル。ケイトに視点が変わる。 −−
『あ、ごめんなさいね。何の話でしたっけ……。』
−− ケイトの方を向く。 −−
『あの……人を探しているんですが、ほおひげ団という……。』
『フィスカーとパークのことですね!』
『はい。あいつらに盗まれたものを取り返したいんです。
ビルドラクさんは難しいと言いましたが。』
『あら……。どうしましょう。ビルドラクさんが言った通りです。
盗まれたものはもうないと思いますよ。可哀想に……。』
『ものを取り返す方法は本当にないんですかね?』
『ほおひげ団を見つけて自白させても、もう行方なんか知るはずもありませんわ。
誰に売ったかも忘れてしまってるはずですから。』
『はあ、そうですか。』
『あら……。お役に立てずごめんなさいね。』
『いいえ、おやつまでもらっちゃって。ハハハ。』
−− アナベルの方を向く。視点も移動する。 −−
『アナベル帰るぞ。』
−− イサックの方に振り返る。 −−
『うん!』
−− デビの方に振り返る。イサックがアナベルの側に歩いて来る。 −−
『お姉ちゃん、ご馳走様。くまさんも美味しかったって。』
『うん、私もアナベルとおやつ一緒に食べれてよかったわ〜。』
『バイバイ〜。』
−− イサックの側に寄る。 −−
『お邪魔しました!
アナベル、挨拶。』
(クエストショップにいってみよう。)
『お姉ちゃん達〜バイバイ〜。』
ケイト&イサック&アナベル:
−− 店を後にするイサックとアナベル。視点がケイトに移動する。 −−
『何か事情があるみたい……。可哀想に……。』
□
−−暗転−−
■かばんを探して右往左往。カバン、無事に戻ってくるんでしょうかね?(先進めているので結果は分かってますが、不安になる情報内容ですね……。■
→続きの話、クエストショップへ
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