Home >アナイス(Ep2C0 Magnum Mysterium) 1p・2p・3p・4p・5p
−− 宿屋入口前で立ち止まるアナベル。 −−
『出ては来たけど……これから何する、くまさん?』
『ワンちゃんに会いに行く?』
『あ……ワンちゃんはいつも寝てるもんね……。
アナベルみたいに可愛い動物はいないのかな?』
−− 左手側から動物の声が聞こえることに気がつく。 −−
−− 走り寄る。 −−
『この小鳥はおじさん達が飼ってるの?』
『そう!俺達ほおひげ団のマスコットだ!!』
『大将、カッコイイ事言うね!!マスコット!』
『小鳥……可愛い〜!アナベル、触って見てもいい?』
『ダメダメ!!
飛んで行ったらどうするんだ!』
『ええ〜!一回だけ〜!』
『うちの大将がダメって言ってるだろ!!』
(ふん……何で!!触ってみたい……。)
■ 顔付きセリフ枠でした。 ■
『アナベルが丁寧にお願いします。小鳥に触らせてください。』
『あれ?この子結構礼儀正しいな?』
『結構礼儀正しいな?
大将……。
礼儀正しいけど、どうする?』
『ふむ……。
ほおひげ団は礼儀正しい人には親切だ。
よし!一回だけだぞ!
その代わり、気を付けてよ!』
『うん〜気を付ける!』
−− 小鳥に近づく。 −−
『じゃあ、ゆっくり……。うわっ!!!ああ!』
−−赤転−−
−− 小鳥が空に飛んでいく。 −−
『あ〜!飛んでった〜!』
『どうすんだよ!!
どう責任取ってくれるんだ!!』
『アナベルが責任取るの?
飛んで行ったのは鳥だよ?』
『さっき気を付けろって言ったろ!!』
『気を付けるって知らないのか?』
『アナベルは気を付けたのに鳥が飛んでったの。
アナベルが飛んで行けって言ってないもん。』
『おまえ、悪い子なんだな!!
嘘をついたらどうなるかわかるか?』
『悪い子!!嘘付いた!!
こらしめてやる!!』
『アナベルをこらしめるの?』
『そうだそうだ!!!
俺達がどれだけ怖いのか分からせてやるんだ!!』
『痛い目に遭わせてやる!!
涙が出るぐらいな!』
『あっ、あそこに飛んでった鳥が……!!!』
−− 2人の背後に目を向ける。 −−
−− ほおひげ団の2人がアナベルに背を向ける。 −−
(このバカ達がアナベルに付いて来れないように逃げよう!
クライデン峡谷に行くもん!
べー。)
−− その場を走り去る。 −−
■ 顔付きセリフ枠でした。 ■
『どこ?
どこだ?』
『どこだ?』
『いない!!
どこだよ?』
『どこだよ?』
−− 振り返るほおひげ団。 −−
『おい!チビ!!俺たちほおひげ団を騙したな!!!
本当に痛い目に遭いたいのか?』
『大将、追いかけて行って懲らしめてやろう!!』
『うん!
あっちだ!!』
−− アナベルの後を追うほおひげ団。 −−
−− 走ってくるアナベルと追いかける2人。アナベルが振り返る。 −−
『おじさん達、バカ?
さっきの鳥はもう成長したから飛んでったんだよ〜。』
『なぁに?!まだ小鳥だぞ!!
このバカ!!』
『そうだ!!
小さいからまだ子供だ!!』
『もう成長したから、巣立つのが良いんだよ!もう小鳥じゃないんだよ〜!
バカはアナベルじゃなくて、おじさん達だよ!』
『キーッ!!!!』
『鳥は飛ぶから鳥なんだ!
おじさん達に可愛がられてその鳥が喜んでたとでも思ってんの?
飛ぶこともできないのに?』
『何が成長だ?!まだ子供だってば!』
『まだ子供だってば!!』
−− フィスカーが目を擦り、追いかけるようにパークも目を擦る。 −−
『大将!泣いてんの?
うわっ!!大将が泣いてる!
どうするんだよ?おまえ、どうしてくれんだよ?』
『大人がそんなことで泣いてどうするの!』
『うるさい!!
おまえみたいな冷たい奴はほおひげ団結成以来、初めてだ!!』
『そうだ!この冷たい奴!』
『アナベルもそんなことで泣かないのに……。
おじさん達は大人じゃん……。』
『大人でも泣くんだ!
チビのくせに、心は冬みたいに冷たい!』
『そうだ!!つららみたいだ!!』
『おまえみたいな奴は痛い目に遭った方がいい!同じように心が痛くなれば分かるんだ!!』
『そうだ!痛い目だ!心を痛くするぞ!!』
『アナベルがごめんって謝ったじゃん!!』
『謝れば良いと思ってるのか?懲らしめてやる!!』
−− 北側の入口からイサックが現れる。 −−
『アナベル!!お〜い!アナベル、どこにいるんだ?』
■ 顔付きセリフ枠でした。 ■
(イサック!?)
『離して!!』
『離せ!』
『イヤ!これはアナベルのなんだもん!』
『こっちへよこせ!あん?これは何だ?これっておまえの大事なものか?』
『うるさーい!アナベルはうるさいのイヤ!これでも持って、どっか行っちゃえ!』
−− イサックのカバンを渡す。 −−
『大将、この中に光るものがある!』
『お〜。これ結構良い値段しそうだな?ちょっと良いな!うはははは!!』
『お前達!』
『アナベル!!お〜い!アナベル、どこにいるんだ?』
−− 中央へと歩いて来る。 −−
■ 顔付きセリフ枠でした。 ■
(あぅ……アナベルがイサックのカバンをおじさん達に渡したことを知ったら……イサック怒るかも……。)
『大将!これなら、マグノリアワインのアイスクリーム100個食べれるよね?』
『早くどっか行け〜!!』
『性格悪い奴め!!』
『悪い奴め!!』
『アナベル!!大丈夫か?
どうしたんだ?』
■ 顔付きセリフ枠でした。 ■
(あのバカ達!!早くどっか行け〜!)
■ 顔付きセリフ枠でした。 ■
□
−−暗転−−
−− ほおひげ団とアナベルに気がつくイサック。 −−
イサック:
−− 座り込むアナベル。 −−
−− 走り寄るイサック。 −−
『アナベル!!』
『イサックお兄ちゃん!!』
『な、なんだ?!なんでまたあいつが?』
『なんでまたあいつが?』
−− ほおひげ団の方を向き、構える。 −−
『なんだ、またお前らか?』
フィスカー&パーク:
『エイッ、どういうことだ?もう知らん!パーク逃げろ!』
『大将、逃げろ!!』
−− 2人に背を向け逃げ出すほおひげ団。 −−
−− アナベルの方を向く。 −−
『怪我はないか?どういうことだ?』
『あ、アナベル、お日様を見ようと外に出たの、ぐすん。
うぅ……。怖いよ、震えるよ。アナベル怖い。』
『ゆっくりでいいよ、アナベル。ゆっくり話してみな。』
『さ、さっき……、ぐすん、それで、出たら、あいつらが……。あのバカブタとガリガリが……、ぐすん。
いきなりアナベルを持ち上げて……持ち上げて……。ああんああん〜!!』
『何?!
あいつら!』
−− 後を追おうとするイサック。 −−
−− 立ち上がる。 −−
『お兄ちゃん、行かないで!アナベル……ぐすん……。まだ怖いの、行かないで!うん?あ、アナベルもう歩けない。』
−− 戻ってくる。 −−
『……。どれどれ、怪我はないか?ちょっと座るか?』
−− その場に座り込む2人。 −−
『でも、でも……。ぐすん。あいつらがお兄ちゃんのカバン……。ぐすん。』
『アナベルはお兄ちゃんのカバンが心配で持って出かけたの、でも……。ああん〜!
ごめんなさい、アナベルのせいで、ごめんなさい、ああんああん〜!』
『大丈夫だよ、カバンは町に戻って探そう。アナベルが怪我してないならそれでいいんだ。』
アナベル:
『……少し落ち着いたか?歩けるか?おんぶする?』
『歩ける。歩く。ぐすん。』
『そうか……よかった。』
(あ……カバン丸ごと盗られたようだな……。どうしたらいいんだろう。
警備隊に連絡すべきか?……。いや、この前のことで良くない方向に転ぶ可能性も……。
とりあえず、町に戻って探すしかないな。)
『イサック、ぐすん、何を考えてるの?』
『町に行く方法を考えてたよ。何で?』
『ぼっとしてるとバカっぽいね、ぐすん。』
『町に戻って探してみよう。
あいつら、顔が面白いから知らない人はいないだろう。』
−− 立ち上がり、移送場へと歩いて行くイサック。 −−
アナベル:
−− 立ち止まり振り返る。 −−
『どうした?まだ足が震えるのか?』
『ううん、アナベル平気。』
−− 立ち上がり、イサックの傍に走り寄る。 −−
『町に着いたらなんか冷たいのでも飲もう。俺のおごりでな。
まずは酔っ払いブルーホエールに寄ろう。大丈夫か?』
『うん。でもイサック、お金持ちなのね、おごるだなんて……。』
『まぁ、かもな……。』
□
−−暗転−−
■鳥は飛べるようになったら一人前。巣離れ親離れの時期なんですよね……、確か。
あと、途中の進行に違和感が……収集忘れではなかったはず。■
→続きの話、ブルーホエールへ
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