Home >イサック(Ep2p0 BonBoyage) 1p・2p・3p・4p・5p
−− 船首に船長が立ち、後ろには船員2名が控えている。
船上にはイサックの他に5名。メインマストの前では男性2人と動物が酒を酌み交わしている。 −−
Chapter0 BonBoyage
−− 船の縁から中央へ、中央から酒盛りをする3人組の方へと移動するイサック。 −−
砂漠地帯特有の服を着た男性:
腹巻をした茶髪の男性:
−− 酒盛りの席から腹巻をした男性が船縁へとふらふら歩いて行く。その男性に近寄るイサック。男性が振り返る。 −−
『あの、これはどこに向かう船ですか?』
『へ?あんた、どこに行くかも知らずに乗ったのか?
この船はナルビクに向かう船だよ。』
『お!ナルビク!』
『まあ、なんとなく乗ってみたんですよ。探してるものがあるんだけど、それがどこにあるかわからなくてね。ハハハ!』
『え?どこにあるかもわからないのにどうやって探すんだ?』
『まぁ〜あちこち行ってたら現れますよ!』
『ハハッ!あんた、面白いな!
そうだな、ふむ……。人が多いところに行って情報を得るのが一番だな。
くだらない噂も多いが、意外な情報もたくさんあるんだよ。』
『人が多いところだと……。』
『それはもちろん酒場やクエストショップみたいなところじゃないか?フリーマーケットもいいかもな。
ふむ、実は私の娘もクエストショップをやっているんだ。こっそり友達に会いに来てな。
今週、講座で会った友達なんだけど。フフフ。だから、娘にバレたら叱られるかもしれないんだよ。
ハハハッ!
まぁ、娘に申し訳なくて酒は少し減らしてはいるが、酒というのがそんなに簡単にやめられるものじゃないんだよ!そう思わないか?』
『フフ、ですね!一杯飲んで、歌でも歌えば、くぅ〜。』
『ふむ、しかし、到着まではあとどのくらいですかね?』
『まだまだだよ!
それはともかく、君も酒好きみたいだし、あっちで一杯どうだ?』
『ハハッ〜いいですね!』
−− 酒盛りの席へと参加するイサック。 −−
動物:
イサック、アルフレッド、男性:
−− 兵士と思しき白い制服を着た男性が振り返る。 −−
兵士の服装をした男性:
(到着したらナルビクに降り立つのか。
いい人も多そうだし、一安心だ。)
□
−−暗転−−
−− 武器商店前、入り口から右にそれた場所まで歩いて来る。 −−
(おじさんが言ってたところはここでいいのかな?違う気もするが……。とりあえず、歩いてみよう。)
−− ナルビクの中心部へと歩き出す。 −−
□
−−暗転−−
■夜に進行したため、夜になっていると思われます。■
−− ナルビク中央にある地域結界を見つけたイサック。 −−
イサック:
−− 近付きしばらくながめた後、右を向き行く先を顔だけ向け見る。 −−
□
−−暗転−−
−− ナルビク南方、ヒーラーのいる付近まで来たイサック。ヒーラーの前を横切り、少し先で立ち止まる。 −−
(やっぱり港だからかな?活気があって気持ちが良いところだな。)
□
−−暗転−−
−− 銀行前まで来たイサック。銀行脇では少年2人が会話している。 −−
ハンチング帽の少年:
(建物の位置は大体わかったな。思ったより複雑だ。
そういえば、クエストショップに行ってみろと言われたな?どこだろう……。
もう少し歩けば見つかるだろう。)
−− 銀行前から歩き出すイサック。 −−
□
−−暗転−−
−− クエストショップ店主リカスの前まで歩いて来るイサック。 −−
『いらっしゃい。あら?服装が面白いな!』
『ハハ、はい、俺は田舎者なんで。』
『うん〜似合ってるよ!機会があれば私も着てみたいよ!
それはともかく、異邦の人がここには何の用だ?』
『はい、俺は今、あるものを探してまして。
都会は初めてで情報を得るにはどこから行けばいいかわからなくて……。
船で会った人が、クエストショップに行ってみろと言ってたので来たんです。』
『探しものとは?』
『サンスルリアから伝わる天使の人形を探しています。』
『天使の人形?ふむ……。聞いたことがあるような……。いや、確認できていない情報は提供できないんだよ。
すまないが、直接歩き回って情報を集めた方が良さそうだな。』
『あ……。やっぱり伝説なのかな……。』
−−一瞬赤転−−
−− 出口の方を向く。 −−
『何の音だ?』
『ああ、気にしないで。どっかでちびっ子達が喧嘩してるか、こそ泥を捕まえたんだと思うから。』
『そうですか。』
(小さい女の子が泣いているようだけど……。ここではもう何も得られなさそうだし、他を当たろう。)
−− リカスの方を向く。 −−
『それでは俺はこれで。』
−− 犬の方を向く。 −−
『わんちゃん、またね!』
犬:
『ムートっていうんだ。気を付けてな、異邦の友よ!』
イサック:
−− クエストショップを後にするイサック。 −−
□
−−暗転−−
−− 中央桟橋前の商店の前に人だかりが出来ている。騒動の中心に商人らしき男性と赤いリボンの少女がいる。 −−
『この野郎、子供だから見逃すと思ったのか?あん?』
『えええん……。耳が痛いよ。おじさん声が大きい!』
(あの子か?)
『もういい!お前の親はどこだ?
保護者と話をしてやる。早く言いなさい!』
『アナベルは一人よ。誰もいないんだから!』
(ジェニと同じくらいかな……。)
『じゃあ、何でものを盗んだ?……!!はは〜ん、お前、常習犯だな!
あ〜そうか、お前、こそ泥の仲間だな?』
『コソドロ?ソコドロ?何それ?アナベルわかんない。』
(……言いすぎだな。あのおじさん。)
『ああ!イライラする!もう無理だ!警備隊を呼ぶ!ついて来い!』
『言いすぎじゃないですか?まだ子供なのに。』
−− アナベルと行商人の間に割って入る。 −−
『お前はなんだ?』
『旅人ですよ。それにしてもお前はないんじゃないかい。』
『旅人?ほお〜服を見ると田舎もんだな。
用事がないなら消えてくれ。』
『いやだね、子供に対して言いすぎじゃないかい。』
『お前は引っ込んでろ!……。あ〜なるほど、お前もこいつの仲間だな?』
−− イサックの背後に隠れる。 −−
『う、お兄ちゃん……。アナベル怖いよぉ。ぐす。アナベルはお兄ちゃんがお腹空いたって言ったから……。
お兄ちゃんのためだったのに……。アナベルが間違ってたの?』
−− 振り返る。 −−
『えっ?』
−− 行商人の方を向く。 −−
『なんだと?やっぱり仲間じゃないか!!
お前がこのガキに盗みをやらせたんだな?
そんな気がしてたよ!!どうしてくれるんだ?お前が払うのか?あん?』
『いや、そ、それが……ご、誤解……。』
(あれ?何でこんなことに……。)
『何してんだ?早くしろよ!お金ないのか??』
『……お金はない……です。』
『何だと?なんてふてぶてしい泥棒だ!
ああ、血圧が上がる!どうしてくれるんだ!どうやって払うんだよ!』
『あの、差し上げたいんですが、ないんですよ。』
『金がなきゃどうするんだ!監獄に行きたいのか?』
『あの……それが……。』
(俺は何してるんだろう。はぁ……よく見るとこの子、何もわかってないみたいだけど。)
−− アナベルの方に振り返る。 −−
アナベル:
−− 行商人の方を向く。 −−
(……。まだ親の下で甘えている年頃なのに……。そうだ、イサック、助けるのが人の道理だ!!)
『……働くのは同でしょうか?あなたのお店を手伝うとか。』
『手伝う?ハ!こそ泥に店を手伝わせろってのか!』
『お兄ちゃん……アナベル怖いよ……。』
『おいおい、あんまり責めなさんな。優しそうに見えるし、嘘をついてるようには見えないが……。
ここに来て間もないみたいだし、大目にみてやるんだ。かわいそうだよ。』
『そうよ。あんなに小さい子供とお金も持たずに旅だなんて。
なにか事情があるんですよ。』
イサック:
『……チッ!
おい!この人達のおかげだぞ!!』
『……。』
『じゃあ、早速仕事をやる。ちゃんと働けよ!
ライディア宿屋、香草の香りに行ってハニーハーブティーをもらって来い!
それと、勘違いするなよ、この仕事に報酬何てものは一銭もないからな!わかったか?
見張ってるからな!逃げたらただじゃおかないぞ!』
『えーと……ライディア宿屋、香草の香りで……ハニーハーブティー。分かりました。』
『フン!わかったらさっさと行け!』
『お兄ちゃん、一緒に連れて行って!ね?』
−− 振り返る。 −−
『うん、一緒に行こう。』
『やった!!パレンシア海岸入口の方から行こうよ〜ね?』
『パレンシア海岸?でも、急がないと……。』
『やだ〜やだ〜アナベルはパレンシア海岸入口に行くの!!』
−− ナステとヒーラーの間を抜け、町の出口へと走って行く。 −−
『あれ?一人で行っちゃだめだ!』
−− アナベルの後を追いかける。 −−
■イサックとアナベル以外は小セリフ枠。ヒーラーのみ顔つき小枠でした。■
□
−−暗転−−
■イサック&アナベル珍道中始まりの回です。振り回されるイサックと自由なアナベルがほほえましく見えます。
張本人は大変でしょうけどね。(汗)■
→続きの話、パレンシア海岸へ
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