Home > クロエ(Ep2Cp0 Femme Fatale) 1p・2p・3p・4p・5p
(……これが1、2年前にあった事件。
わたくしは望んだ通り特別な力を手に入れたが、それと同等の代価が必要であるということも知った。
いくら多くのお金があっても手に入れられない力。
すごい権力をもってしても屈服させることができない法則があるということも……。)
□
−−暗転−−
『…………。』
『……そんなことがあったのよ。
あなたは思い出せないと言ったけれど、わたくしは鮮明に覚えている。』
『申し訳ありません。』
『また申し訳ないと言うのね。
あなたはいつもそうよ。』
『すぐに謝るのは良くない癖よ。
何かを謝るというのは、過ちを犯したという意味になるから。』
『事が起こった後に後悔して、その過ちをくどくど考えても無駄なのよ。
分かる?』
『肝に銘じます。お嬢様。
ご心配おかけして、申し訳ありません。』
『話しても無駄みたいね……。
分かったから出て行って。』
『はい。
それでは……。』
−− 部屋を後にする。 −−
『…………。』
『本当に……あの日から人が変わったみたい。
表だけセティリアで、中は他人が入っているかのように、なぜあんなにも変われるの?』
−− 立ち上がるクロエ。 −−
クロエ:
−− 辺りを見回す。 −−
『……それはともかくどこでどう寝ればいいのかしら?
まさか、本当にあれがベッドなの?』
『イス……ではなく?』
□
−−暗転−−
−− 宿屋から出てくるクロエ。すでに整列している護衛や世話係達。 −−
(ふむ……。セティリアが席をはずしたら、こっそりアクシピターに行こうと思ったのに……。
本当に隙のない子さわ。)
(ちょっと視線を奪っても、すぐ後を追って来るわよね?
最終手段だけれど仕方がない。この方法を使うか……。)
『お嬢様?出発してもよろしいですか?』
−− セティリアの方を向く。 −−
『あ、ちょっと待って、セティリア。』
『どうされましたか?』
『馬車の中で待ってるから、ドゥーギーポーションを全種類、買って来てくれる?』
『……はい?
ドゥーギーポーション……?お嬢様、そんな物をなぜ……。』
『知らないの?ふふ。事前調査がなってないわね。
この町にあるロシュの雑貨店で売ってるオリジナル商品なのよ。
さあ、分かったら早く買って来なさい。』
『あの……お嬢様、申し訳ありませんが、マナポーションならいくらでも他に良い物があります。
敢えてそんな物を購入する必要があるのでしょうか?』
『わたくしが、欲しいのよ。他の理由が必要?』
『……。
いいえ。他の理由は必要ありません。
ご無礼申し訳ございません。では、買ってまいります……。』
−− ロシュの雑貨店へと歩いて向かう。 −−
−− 右手向きに向き直る。 −−
クロエ:
−− セティリアが立ち去ってから。 −−
『さあ、セティリアがいないうちに、わたくしはアクシピターにもう一度いってみようかしら?』
−− 護衛兵士達の先頭にいる兵士が声をかける。 −−
『あ、あの……しかし、お嬢様。
セティリア様が……。』
−− 左方の兵に手にした扇を突きつけるように前に振り出す。 −−
『あら、あなた達にはセティリアの命令の方が、わたくしの命令より重要なの?』
−− 護衛の上位兵4人(右方3名、左方1名)が慌てる。 −−
『ご……ご無礼をお許しください!』
『では、ここで解散!
わたくしは1人で動きます。そのつもりで。』
−− アクシピターへと向かいながら。 −−
(さあ、アレンにもう一度会いに行きましょう。)
□
−−暗転−−
『あっ……フォンティナ様?
何か問題でもありましたでしょうか?』
『いえ。例の魔物の羅針盤とやらを買いに来たのよ。』
『……ええ?』
『もう一度言わなければならないのかしら?』
『あ、いいえ……そうではなく、フォンティナ様がどうしてそのようなものを……。』
『誰でも参加できると言ったわよね?ゼリーキング討伐よ。』
『それはそうですが……、でも……。』
『ダメだなんて言わないわよね?
正当な理由なく、断られたら困るわ。』
『そこまでおっしゃるのなら……。
どうぞ。』
−− 魔物の羅針盤をクロエに手渡す。 −−
『最初のひとつは特別にタダで提供されます。ギルドを通じて参加することになっていますから。
あ、もちろん気を失ったら羅針盤は消えますので2回目以降はお金を払わなければなりません。』
『で、これを持ってどこに行けばいいの?』
『場所はクライデン平原4です。
注意点があります。ゼリーキングは特別な証を持っています。それを持って来て初めて任務を完了となります。
事実、それを持って帰ることが、任務の完全なゴールと言えます。いくら恰好良くゼリーキングをやっつけたとしても、証を持って来なければゼリーキングを討伐したということを証明できませんからね。
もしかするとゼリーキングを倒すより、その証を無事に持って帰ることのほうが大変かも知れません。
シャドウ&アッシュのような他のギルドも参加しますし、あちらには正式ギルド員でない流れ者の傭兵達もたくさんいるようですから……。彼らに騎士道はありません。』
『……正式ギルド員でないのはわたくしも同じだから、状況は同じと見ればいいわね。』
『あ……ですがフォンティナ様が想像するよりははるかに凶暴な人達もたくさんいます。
ですから気を付けなければ……。』
『ふふ。わたくしはあなたが想像するよりはるかに純粋でない人間だから、安心しなさい。』
『……そうおっしゃられても……。』
『もちろん、わたくしが何と言おうと、あなたの目には純真無垢な公爵家令嬢に見えるでしょうけど。』
『では。』
『どうか気をつけて!
どうか……どうか……!』
(……多くの人を針のむしろに座らせるザマになったわね。
ふふ。セティリアが来る前に早く出発したほうがよさそうね。)
『状況を整理すると、まずクライデン平原4に行って、この魔物の羅針盤を使えばゼリーキングの位置が把握できるのよね?
そしてゼリーキングを討伐した後、ゼリーキングの証を持って帰れば、正当な報酬がもらえる。』
(出発しよう。)
■ 謎解き型イベント台詞。 ■
『……ん?おかしいわね。この地域では普通、黄色や緑のゼリッピだけ生息してると思ったのに、4種類の色のゼリッピがみんな存在するなんて……。』
『頭の中で誰かの声が聞こえるけれど……。誰……?』
(フィールド中央の色とりどりのパネル……美しいですね。
各パネルの色は触れ合ってまた新しい色を作ります。
まるで相手と自分が互いに与えた影響が重なっていくように。
ああ〜同じ色は同じ色どうし合わせたほうがきれいじゃありませんか?あのゼリッピを同じ色のパネルの上に乗せることができたらいいのに!
ですが急がなければならないでしょう。時間があまりありません!)
『無礼な人ね。
規則を教えるということを言い訳に、こんな無礼を……。
わたくしが寛大な人間だということに感謝すべきよ。
言いたいことも大したことじゃないわね!ゼリッピを同じ色のパネルにのせるというのが規則ということだけれど、その程度のルール、少し見ればゼリッピだって分かるわよ。
このクロエ・ダ・フォンティナを馬鹿にしてるのかしら?
……とにかく始めてみようかしら?
強い打撃を与えるとゼリッピが死んでしまうから、弱く叩いてパネルまで誘導したほうがよさそうね。』
−− 各色のゼリッピを誘導後。 −−
(おめでとうございます。やはりこのくらいの問題は難しくないようですね。
しかし次は期待してもいいですよ。)
『この言葉に従うのはあまり気が乗らないが……。
選択の余地がないな。
上のほうに現れたポータルから次へ進もう。』
■短めですが、容量の関係&キリが良いので切ります。
特に特筆する部分は無いですねぇ。■
→続きの話、ゼリーキング討伐続きへ
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